人の結婚披露宴にもう何回出たかもわかんないくらい出てるけど、ちょっとあれどうにかならないのかな。みんなだいたい同じ。飽きた。新鮮味がない。おまえら少しは工夫凝らせよ。結婚すんの何回目だよ!?

つーかあれみんな好き勝手なことやってんね。新郎新婦はいい服着てさ、主役だぞって顔して登場だ。偉い人はスピーチで自分の会社のアピールに余念がない。親戚のおばさんは張り切って日本舞踊を披露する。俺らは新婦の友人の評論に忙しい。その周りをガキが走り抜ける。みんな自分のことしか頭にない。これが即ち社会の縮図っつうか、あーなんか俺今うまくまとめた。書いてて出てきた。やるな俺。

これじゃ誰も心から二人を祝福なんてしていないんじゃないか。なんて思ってしまうけど、そこはほら、新郎新婦のご両親がね、特に新婦の父親なんてさ、たまんないんだろね。見て何が泣けるって動物でもガキでもないよ。いちばん泣けるのってオヤジだよ。オヤジは存在自体が哀しい生き物だから、そのオヤジが泣く姿が見てていちばん泣ける。

ところが今回の披露宴、フィナーレを美しく飾るためのメインイベントとも言える、オヤジを泣かす為の最終兵器であることの、新郎新婦から両親への手紙の朗読が無かったんだ。そしてそのままなんとなく終了しちゃったよ。うっそこれで終わり? えー、なんだよこの、雰囲気ものの映画を観た後みたいな気分は。