本日、我々が開発してきたシステムがリリースされたのであります、えへえへ。頭の血管切れて入院した奴、夜食買いに行ったまま二度と戻ってこなかった奴、開発当初より明らかに太った奴、ガリガリに痩せ細った奴。僕らをこんなにも苦しめた悪魔のシステムが遂に、ユーザの元へ。ばんざーい!(缶ビールを振りながら) よし寿司出前頼め! あとピザと、デリヘルと、水中メガネも!

ーーヤング選手、おめでとうございます!

あーども、ありがとう。あれ? 前髪! 俺の前髪は!?

ーーもういいじゃないすか、そんなもん。しかし今回の開発は相当苦労なされたのでは?

まあ確かに辛くはあったけど、今となってはいい思い出だね。リーダーが能無しだったり、部下にフラレたり、両親が実は赤の他人だったりしたけど、今となっては全てどうでもいいことだ。ただ、この夏、一目でいいからビキニを見たかった…!

ーーそんな厳しい状況の中で、やはりヤングさんは素晴らしい活躍をされましたよね。

あーそうね。俺今エンジニアとして脂乗りきってっからね。携帯のディスプレイなんかベトベトだから。この調子で行ったら来年あたり、ちょっとした話題を提供できるかもよ。ここだけの話、Windowsね、XPの次はYGだから。

ーーいい加減聞いてるの馬鹿らしくなってきましたが、最後に今後の予定などありましたら。

そうだなーしばらく休暇取って、南の島で小粋なバカンス決め込んだあとは、撮りたい映画のアイディアが三つほどあるんだけどね、実現できるのはまだだいぶ先に…

ーーあ、すみませんヤングさん。今、現地に行っているリーダーから電話が入りました。

いやーもうほんと、疲れたなー、明日は一ヶ月ぶりの休日だー

ーーあの、だから、電話来てますよ。

あー不思議だな。君の言ってる意味がよくわからない。

ーーなにやら大事な電話のようなので、早く出てくださいよ。

だから俺ごまかすつもりは全くない。けど、あの、電話というものが、僕はきらいだ。そして明日は休みだわーい。

ーー障害が起きたって、リーダーが。

あ、ミミスが干乾びて死んでる(._.)(両耳をふさいで)