呑み過ぎた次の日は最悪だ。頭痛いし気持ち悪いし、それよりなにより昨晩、なんかやらかしたんじゃないかってのが心配なんだ。正直あんまり覚えてない。でもぼんやりと、初対面の人々もいたあの場所で、俺がろくでもないことを言ってたような気がするんだよ。

ちょっと心配になったので呑みの場にいた友達二人に確認しようとメールしてみた。するとしばらくして一人から返信が。

 いや、俺は面白かったよ。お前こそが本物のロックだと思った。

いーーやーーーん!! 私はどこにでもいるただのリーマンですので、そんな大それた立派な称号なんて欲しくはないのです。どういうことだ? 俺はなにをしたんだ? 気になってしょうがないから全部教えてくれ、いや、やっぱり聞きたくない!

あーでもなんか少しづつ、忘れてたほうがいいようなことが思い出されてきた。えーなんか、女について、語ってた。たかが俺ごときが偉そうに、コンサバじゃない女はクソだ、みたいなことを堂々と、周りの反応かえりみず、ひたすら延々と演説してた、のだったような、かもしれない、たぶん絶対。

さいあくだ。俺は誰なんだ。なにやってんだ自分。お前はなにより、どんなにありがたい経典よりも先に、空気を読むべきなんだ。

そしてメールを出したもう一人の友達からは返事がない。