耳の後ろから汁が出たので、うろたえた。だって普通は、耳の後ろから汁は出ないじゃない? これは個性で片付けられる問題じゃないし、ましてや手品でもない。どうなってんだ。こんなとこから汁が出てたら、たぶんマナー違反だし、なんかいやだ。先行きも不安だ。

おいおい、なんだかこれって終わりっぽくない? いや、馬鹿な!俺が死ぬなんてことはありえない。てことは、あれだ。そうかー俺もやっと、変態する時期が来たのかと。つまり第二形態へと成長するのだ。それは人間の限界を超え、欲望への執着は更に極まる。そして獲た強靭な肉体は、ついに不可能を可能にした。つまり聞いてくれ。カラータイツは飲み物です。