なんとなく入った中華屋が手で開けるタイプの自動ドアでね、客席に暇そうに座ってたおじいさん2人が店の人で、俺の他に客はいなくて、あーまた間違えちゃったと思ったけど、まあいいの。退屈な日常なんてうんざりさ!

炒飯と餃子頼んだら、冷奴も出てきてサービスだって。ありがたく思いつつ小皿に酢を注いだら一緒にコバエが。酢の瓶見たら中にたくさん。ラー油の瓶の中も! 醤油は黒いのでわからなかったけど、注いだところ、コバエは入っていない模様。逆に惜しいと思ったわ。順に少しほっとしたわ。ムシランガイドなら2つ虫か。

さーてどうする?普通に考えたら、もうここで席を立ったほうがいいのだろうけど、冷奴サービスしてしてもらったしなーと考えてるとこに、大きな皿のスープが出てきて、これもサービスって。なんであなたがたは、ふらりと入った男1人の客をこんなにもてなしますか。まさか、もしかして、客が珍しいのかナ!?

これで味が酷かったらさすがに帰るけど、そこそこまあまあなのが本当に残念だよ。しかも2品もサービスされて、これを全て残して去るなんて、急に女房が産気付きでもしないかぎり無理じゃない? もうこれは飛び交うコバエを振り払いつつ、大急ぎで出されたもん腹に詰め込んでとっとと失せるしかないじゃない。

そこで地震発生。すげー揺れんの。電車かってくらい。店の壁が平行四辺形になってたもん。おじいさんが「うちは丈夫にできてるんだよ」って言ってたけど、あれギャグだったんかな。しかしすごいタイミングで来たね。人生最後に食べたいものって話題あるけど、この店の飯でさえなかったら、なんでもいいかな。しかしじいさんの1人がヘルメット被ったときは、ほんとに終わるかと思ったよ。