ニオイの代償

長所も短所も含めてその人の魅力っていうか、むしろ短所があるから長所が際立つっていうか。まあそういう話なんですけど。

・漫画のヒーローには必ず弱点がある。(虫歯、学歴が低い、等)
・弱点があるから負けそうになる。(冷たい飲み物を出される、英語で話しかけられる、等)
・でもなんとかして勝つ。(ナロンエースセミナーの力を借りて)
読者:やったー!!

・もし弱点のないヒーローだったら。(虫歯は完治、学歴コンプレックスを克服)
・弱点がないから負けそうにならない。(冷たい飲み物のおかわりを英語で頼む)
・いつもどおり勝つ。(携帯いじりながら)
読者:あ、そう、ふーん。

飲食店でも、店が汚いとか、マスターが頑固だとか、そんな欠点があっても、料理が美味いから人気の店がある。そうなるとむしろ汚いのが魅力みたいになってくる。頑固なとこがいいみたいになってくる。もう汚くて頑固じゃないと満足できない私って変ですか? ってなる。おまえそれなんて言ってほしいんだよみたいなことになる。つまりちょっと欠点がある店のほうが、全てが平均点の店よりみんなの印象に残って繁盛することもある。

ここまでいいですか。そんでね、最近近所にラーメン屋ができたんだけど、とんこつを煮込むニオイが強烈なんだ。店の前通るだけですごい臭い。だから逆に期待して食ったんだけど、味はびっくりするくらい普通で、なんていうか、あんなニオイさせてるくせに味はこの程度なのかってがっかり。でもまあ、オープンしたばかりだから、これから改良されてもっと美味くなって、臭いけど美味いから行っちゃうような店になったらいいなーなんて、誰だよおまえみたいなこと考えてたんだ。

ところがこないだその店の前通ったら、ニオイが弱くなってた。ええー、小さくまとまろうとしてる。